スターモバイルとクジラモバイルの違いについて気になりますか?実はスターモバイルもクジラモバイルも同一のサービスであり、クジラモバイルはスターモバイルの旧サービス名となっています。
しかしながら、なぜ名称を変更したのか、その経緯が気になる方も多いでしょう。また名称の変更に伴い、一部サービス内容やプランも変更されていないか、そのような細やかな変化もあれば知っておきたいところです。
そこで今回解説していくのがスターサービスとクジラモバイルの違いとなります。
スターサービスになって「お得になったのか」「損をすることもあるのか」そういったポイントをはっきりさせていきたいと思います。ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
クジラモバイルとは
クジラモバイル(クジラサービス)は、2019年(令和元年)8月に組織・公表された『日本IOT協会』が、大手キャリア(ドコモ・ソフトバンク)と契約して提供する格安SIMサービスでした。
この日本IOT協会についての詳細は以下の通りです。
主催会社 | 一般財団法人日本IOT協会 |
通称 | JIOT(ジオット) |
所在地 | 〒751-0806 山口県下関市一の宮町2-6-7 |
電話番号 | 092-600-4394 |
代表理事 | 佐藤玲央奈 |
提供サービス名 | クジラサービス |
電気通信事業届出番号 | F-30-00937 |
上記は日本IOT協会の会社情報上に掲載されていた情報でしたが、現在はそのページが閲覧できない状態にあり、上記の情報は確認できません。
法人番号が2019年(平成31年)3月8日付け「第1290001070599号」で登録されており、2019年3月頃にはすでに事業を始めていたとされています。
提供サービス名欄には「クジラサービス」と記載されていますが「クジラモバイル」と同一のサービスとなっています。
日本IOT協会やクジラモバイルは現在の『スターモバイル』の前身となる組織・サービスであり、サービス形態や内容も差異が少ないように思えます。
スターモバイルとクジラモバイルの違い
結論としては、スターモバイルとクジラモバイルにサービス内容に大きな違いはありませんが、サービスを運営する組織が変わっています。
さてここからは「なぜ名称を変更する必要があったのか」その経緯とサービス内容の差異の検証結果について詳しく解説していきます。
運営会社や代理店の変遷
クジラモバイルとスターモバイルのサービス提供会社については少し複雑ですので、時系列順に少しずつ解説していきます。
クジラモバイルは一般財団法人日本IOT協会が提供するサービスでしたね。その後、「株式会社クジラモバイルサービス」のような会社が登場しています。
この株式会社クジラモバイルサービスは先ほどの日本IOT協会の正規販売代理店とされ、2019年10月以降からクジラサービスを「クジラモバイルサービス」の名称で提供している会社でした。
株式会社クジラモバイルサービスの情報は以下の通りです。
運営会社 | 株式会社クジラモバイルサービス |
所在地 | 〒813-0035 福岡市東区松崎3-33-38 ケントパレス福岡東8F |
電話番号 | 092-672-7002 |
代表名 | 代表取締役会長 西原誠一 取締役社長 西原在源 |
会社設立 | 平成27年6月26日 |
商号変更日 | 令和元年10月1日 |
電気通信事業届出番号 | J1902299 |
上記は2020年8月現在でも株式会社クジラモバイルサービスの公式ホームページ上で確認できる情報です。法人番号も「第1290001070599号」で登録されており、設立年月日や商号変更日も国税庁上の情報と合致しますので信憑性は高いです。
こういった代理店の存在が「クジラサービス」「クジラモバイル」といったブランド名を広めていったと考えられます。
こうして事業は順調に進み、2020年2月(事業開始から11ヶ月目)には月商が1億円を超えたと公表されています。これを機に海外展開など事業拡大を視野に入れ、「株式会社化」するに至ったとされます。
スターモバイルの正規代理店公式サイト上には以下のような記載もありました。
そのためこれを機に、MLMの経験豊富で、現クジラサービスのトップの金家 亮(かなや りょう)氏が代表取締役として新たにスターサービス株式会社を設立し、そこへ現クジラサービス事業をスタッフごと円満に譲渡する形となりました。
このように、クジラサービスのトップである金家亮氏をトップに「スターサービス株式会社」を設立、一般財団法人日本IOT協会の事業とスタッフを継承したとされています。
こうしてクジラサービスは2020年に「スターサービス」へと名称が変更されたのです。
名称の由来については次節で紹介します。
このスターサービス株式会社は以下の通りです。
運営会社 | スターサービス株式会社 |
所在地 | 〒810-0044 福岡市中央区六本松四丁目3番2号5F |
電話番号 | 092-401-1234 |
代表名 | 金家 亮 |
会社設立 | 2020年2月 |
電気通信事業届出番号 | H-02-01615 |
上記の情報はスターサービスの公式ホームページ「会社概要」上で確認できる情報です。
法人番号は2020年(令和2年)2月20日付けで「第9290001088155号」で登録されていることから、2020年2月頃からすでに「スターサービス」「スターモバイル」としてサービスを提供しているものと思われます。
ここまでの情報を時系列順に整理してみましょう。
- 2019年(平成31年)3月8日:一般財団法人日本IOT協会(以降、JIOT)法人番号登録/「クジラサービス」「クジラモバイル」サービス開始
- 2019年(令和元年)8月頃:JIOT、正式にオープン
- 2019年(令和元年)10月頃:株式会社クジラモバイルサービス、JIOTの正規代理店としてサービス開始
- 2020年(令和2年)2月頃:JIOTが月商1億円突破、事業拡大を視野に入れ株式会社化を検討
- 2020年(令和2年)2月20日:「スターサービス株式会社」法人番号登録、事業継承/これに伴い、クジラサービスは「スターサービス」に名称変更、「スターモバイル」ブランド誕生
クジラサービスは上記のような変遷を経て、現在のスターサービス(スターモバイル)に至ります。
サービス名変更の経緯
旧称であるクジラサービス・クジラモバイルの「クジラ」は、通信事業としてに「クジラが種間で海中でコミュニケーションのために発する『クジラの歌(音波)』が数百キロ先に遠くこと」※にあやかり命名されたとされています。※「一般財団法人日本IOT協会」現在閲覧不可
しかしながら、2020年の2月に事業拡大に伴い、海外展開など事業拡大を視野に入れた際に「クジラ」であると英語圏の方が発音しにくいとして国際的な名称にしたいとの意向で「スター」に変更したとのことです。
サービスやプラン内容の違い
クジラサービス(クジラモバイル)とスターサービス(スターモバイル)のサービスやプランに変更点はないか確認していきます。
旧クジラサービス(クジラモバイル)には以下の3つのサービスがありました。
- 「クジラWi-Fi」
- 「クジラモバイルS」
- 「クジラモバイルD」
これは現在の、
- 「スターWi-Fi」
- 「スターモバイルS」
- 「スターモバイルD」
と同一のサービスとなります。
各サービスを比較してどのような変化があったのか検証してみましょう。
「クジラWi-Fi」と「スターWi-Fi」
いわゆる「データ通信専用SIM」を提供するプランとなります。このSIMは音声SIMではありませんのでスマホに挿しても通話はできませんが、1日3GB月90GB利用できるデータ通信用のスマホとして利用可能です。
スマホではなく、モバイルルーターに挿すことで「ポケットWi-Fi」として利用することもできます。
まずは「クジラWi-Fi」時代のプランを見ていきましょう。
契約プラン名 | クジラWi-Fi | スターWi-Fi |
料金 | 月額4,860円(税別) SIM発行手数料: 初月のみ1,000円 初期事務手数料: 初月のみ3,000円 |
4,860円(税抜) 初期登録手数料:3,000円 SIMカード発行 手数料:1,000円 |
使用回線 | SoftBank回線 | SoftBank回線 |
データ通信容量 | 3GB/1日 | 3GB/1日 |
オプション | ・端末セット15,000円 (分割払い500円/月) ・端末セット割引き(-500円/月) で月額変わらず4,860円 |
ポケットWi-Fi端末 (富士ソフトFS030W) 分割購入のみ 月/500円30回払い※ポケットWi-Fi 端末セット割適用 利用料500円割引 |
このように名称は変更されてもプラン自体に差異がないことが分かりました。
「クジラモバイルS」と「スターモバイルS」
ソフトバンク回線を利用できるモバイルSIM(音声SIM)です。スマホに挿して格安SIMとして利用できます。
契約プラン名 | クジラモバイルS | スターモバイルS |
料金 | 月額4,860円(税別) SIM発行手数料: 初月のみ1,000円 初期事務手数料: 初月のみ3,000円 |
4,860円(税抜) 初期登録手数料:3,000円 SIMカード発行 手数料:1,000円 |
使用回線 | SoftBank回線 | SoftBank回線 |
データ通信容量 | 20GB/月 | 20GB/月 |
SMS国内送信 | 3円/通 | 3円/通 |
SMS海外送信 | 100円/通 | 100円/通 |
SMS受信 | 無料 | 無料 |
MNP | 不可 (電話番号 引き継ぎ使用不可) |
不可 |
デザリング | 可能(iPhone不可) | 可能(iPhone不可) |
こちらのプランも同一のものですね。主要な項目での変更は見られません。
「クジラモバイルD」と「スターモバイルD」
こちらはドコモ回線を利用できるモバイルSIM(音声SIM)となります。
契約プラン名 | クジラモバイルD | スターモバイルD |
料金 | 月額4,860円(税別) SIM発行手数料: 初月のみ1,000円 初期事務手数料: 初月のみ3,000円 |
4,860円(税抜) 初期登録手数料:3,000円 SIMカード発行 手数料:1,000円 |
使用回線 | ドコモ | ドコモ |
国内通話料 | 20円/30秒 | 20円/30秒 |
データ通信容量 | 50GB/月 | 60GB/月 ※3日6GB制限 |
SMS国内送信 | 3円/通 | 3円/通 |
SMS海外送信 | 100円/通 | 100円/通 |
SMS受信 | 無料 | 無料 |
MNP | 可能 | 可能 |
デザリング | 可能(無料) | 可能(無料) |
ほぼ差異はありませんが、唯一「データ通信容量」のみ、クジラモバイル時代と比べて10GB多くなっています。
基本的にプラン内容についてはクジラモバイル時代と差異はないようですね。
MLMに関する費用はクジラモバイル時代と変わったのか
スターモバイルはユーザーから正協会員(正規代理店)にグレードアップすることでスターモバイルのMLMの代理店ビジネスに参加することが可能です。スターモバイルのMLMについては以下の記事をご参照ください。
このMLMによるビジネスはクジラモバイル時代から存在していました。
内容は同じく準協会員(ユーザー)から正協会員にグレードアップしてMLM形式の代理店ビジネスを行う、というもの。
グレードアップに必要なのは簡単な手続きと費用です。その費用において変更点がないか確認してみましょう。
クジラモバイル時代 | スターモバイル (現在) |
|
初期費用(利用初月から正協会員にグレードアップした場合) | ||
スターターキット | 5,500円 | 7,500円 |
ロイヤリティ (正協会費・ 正規代理店費) |
7,500円 | 7,500円 |
初回事務手数料 | 3,000円 | 3,000円 |
SIM発行手数料 | 1,000円 | 1,000円 |
次月利用料 | 4,860円 | 4,860円 |
合計 | 21,860円 | 23,860円 |
継続費用(翌月から) | ||
ロイヤリティ (正協会費・ 正規代理店費) |
7,500円 | 7,500円 |
次月利用費 | 4,860円 | 4,860円 |
合計 | 12,360円 | 12,360円 |
※税抜表示
クジラモバイル時代と比較し、唯一正協会員になった際に初回のみ配布される「スターターキット」のみ、2,000円の値上げとなっています。その項目を除き、費用に関しては変更点はありません。
また、MLMの報酬体系についても相違はほぼありません。
まとめ:『スターモバイル』になって何が変わったのか
名称変更の経緯は「海外展開」を視野に入れ、「クジラ」から英語圏の人が発音しやすい「スター」に変更する、というものでした。そのため「名称のみの変更」という要素が強く、サービスの内容はほぼ変わりません。
クジラモバイル時代との変更点として確認できたのは、
- 「スターモバイルD」のデータ通信容量10GBアップ
- 正協会員へのグレードアップ初期費用のうち「スターターキット」の値段が2,000円値上げ
の2点のみであり、その他で大きな変更点などは見当たりませんでした。ほぼ「名前が変わっただけ」なので問題なく利用できますのでご安心ください。
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